黒谷暦 季節のお知らせ

2018.10.1

四季咲きの杜若が咲き、大マユミの実がはじけ、
ナナカマドが赤い実をつけ始めた八十八ヶ所の順路は黒谷の秋満々だ。
春夏秋冬同じ条件ではないのに刻々と変化して秋の彩り楽しませてくれる。
自然の装いには目を瞠るものがある、大自然の営みは得も言われぬ世界だ。

光陰矢の如しと云うがまさに刹那々の日々である、
一時として止まる事が無く変化し続けている、
宇宙から見れば人の一生なんぞは瞬き程のことと知るべしと思う。

道元禅師は「念々止まらず、日々遷流して無常迅速なること、眼前の道理成り」と云う。
すべては移り変わり恒常性を持つ事はない、
これが仏教の根本教義でありお釈迦さまの説かれた悟りへの道である。
あらゆる生物は誕生したその瞬間から死に向かって行くのである。
出家してから半世紀、
坐禅のこと以外世事には疎くも「世俗の業を営まず」生かさせてもらい
晩年は一人静かに坐禅岩で坐る日々。
すべてに守られ仏作仏行に生かされたことは最尊最上の喜びと感得している。
日々十一面観世音菩薩にお仕えし乍ら、
生老病死を味わい坐逝すれば本望だ。

累々として積み重なった肩の荷物を一つ卸しさらに一個を捨てる、
その度に比例して身心が軽くなる。
一切を解放された暁、それは死である。
而して人間は節々に「死を味ふ」ことだ。
そこに自ら安眠が恵まれる、自ら寂静が生まれる。
涙骨抄


≪ 山路のぎぜる・シュウメイギク・大まゆみの実

2018.9.1

猛暑、台風、豪雨と此の3ヶ月あまりの厳しい異常気象で沢山の方々が亡くなられた、
改めて大自然の驚異に畏敬の念を持たねばならぬことを強く感ずる出来事であった。
亡くなられた皆さんの冥福を祈るばかりだ。
これらは人間の身勝手な行為もあろうが、
目に見えない神仏の怒りと涙としか思えないのは私だけであろうか、、、。

静かな黒谷の里にも稲刈りの時期が来た、連日コンバインの音が響いている。
戦中戦後の物資の乏しい中育った小衲も晩年はこんな美味しいお米を頂こうとは思ってもみなかったが、
信者さんからの布施米には感謝あるのみだ、
それも皆お観音様のお陰さまと申し上げる他無い。
必要な時、必要な分、必要なものをお与えくださるお観音様、
そんな時に何時も思い出すのは西行法師の“何事のおわしますかは知らねども 勿体なさに涙あふるる”だ。
今年も有難く拝味させて戴く。

自分の力や徳何ぞ有ろうはずもない事は百も承知だ、
寺に身を置かせて頂く縁ながら、
お袈裟の功徳で生かさせてもらい仏縁の中で坐らせて頂く事の他何ものもない自身だ。
ああ、勿体なき今、残された命をお観音さまに御恩返しをさせて頂かねば。
大自然への恩、先祖への恩、両親への恩、ご縁のある方々への恩も斯くなり。

「布施」は僧の読経に対する謝儀のみではない、
凡そ地上に生まれたものは誰でも「布施」すべきだ。
「分」に応じて布施すれば一鉢一衣尚施すべきものがある。
心からなる一句の慰め、誠から溢れる一滴の涙、みな之尊い布施行だ。
涙骨抄


≪ 山路の不如帰・花茗荷・秋海棠

2018.8.1

8月の黒谷はウバユリの季節でもある。
「威厳」「無垢」などの花言葉があるように
1メートルを超える高さとグリーンホワイトの花を咲かせる風物詩である、
この暑さにも負けず悠々と花を咲かせている。
美しい地球に住む人間には総てが理にかない過不足なく与えられているのに、
もっともっとと際限なく人間の欲望はとどまるところを知らない、
何を渇望しているのか、清貧に生きたいものだ。
そこにもう一つ祈りが無ければならないと思う。
地球上に起きている天災や人災に対し私たちはどう向き合うべきか、
足る心を知らねば暴走し続けるであろう。
そうならない為には日々の中に神仏を祈りて今日も無事なるを知る事であろう

※ 禍にも福にも必ず「前兆」がある「予感」がある。
即ち天は汝に「事前の準備」を警告しているのだ。
涙骨抄

「十日盆」
8月10日(金)午前10時より 《法要・先祖供養・法話》
8月11日(土)午前10時より《法要・先祖供養・法話》
     午後7時より《星の下コンサート》

この日一日お参りをすると「四万六千日お参りした功徳」があると言い伝えられています。
法話、先祖供養、法話のほか、夜の部にはコンサートも開催されます。
また、庫院2階では、写佛の展示や、川端嘉明さんによる「天空の城写真展」も行います。
みなさまお誘い合わせてお参りください。

2018.7.1

黒谷の早朝は人間再生の息吹を感じる場である。
常に爽やかな風が吹き渡り、緩やかに穏やかに時に激しく荒れ狂う時もある、
私の耳には其処ここにおいでになる十一面観世音菩薩さまが何やらそっと囁いているようにも聞こえるが、、、、、
木々に宿る木霊聞く洗心の朝。
十一面観世音菩薩の真言を“唵摩訶迦盧尼迦沙波訶”と毎日百八遍至心に称念すれば福を得ると経文に記されているが
境内の木々の囁きが“オンマカキャロニキャソワカ”と聞こえるのは私の空耳だろうか、
佛性寺が聖域とも霊域ともいわれ続けて1200年佇んできた所以は其処にあるように思えるのです、
皆さんもこの境内に一歩を踏み入れ自己再生に心耳を澄ませ福を戴きに参詣下さい。
※ 心清聞妙音、山水養道心、みなその人の心一つ
涙骨抄

2018.6.1

日々強くなる日差しに木々の色が一段と鮮やかに豊かな緑を存分に魅せつけ
初夏を感じさせる昨今の黒谷です。
参道や88ヶ所のコアジサイが淡いブルーで境内を彩り木々を揺らし、
笹ユリも芳香を放って境内の静けさを一層聖域に誘ってくれます。
ことに黒谷の5月6月は言葉では言い尽し難いほど
身心を清める作用を促してくれる境内のそこかしこです。
先代方の意を継ぎ来る日も来る日も境内整備に明け暮れ小宇宙を作庭し、
石楠花や海老根蘭、白糸草、二人静、うらしま草などと共に歩をすすめて参りました。
この聖域で暫しの癒しを感じ、祈りの一時をお過ごし下さい。
ご参詣を心よりお待ちしています。

※人間は皆、人間の力でどうすることも出来ない一関を背負わされているのだ。
自然に順応することを忘れて人間の小細工で左右せんとする所に
深い誤謬が生まれる。
涙骨抄

2018.5.1

境内のケヤキの若葉が日に日に濃くなり、
鴛鴦の巣箱には飛来の姿で雛の健在が確認できる昨今です。
参道から歩かれ石楠花や白山吹、いかり草、春蘭と黒谷の趣を五感で感じて頂きたい季節となりました。
今月は降誕会(お花祭り)の法要を営みます、
「天上天下唯我独尊」のご法話を永張寺様が分かりやすく説きます。
甘露の法雨を頂いて釈尊が誕生され二千六百年、
今も変わらぬ仏教の教えにふれて生きる日々をお観音様と対峙し
残りの人生を感謝と祈りに捧げたいものです。

※天上天下唯我独尊:かけがえのない命の尊さ

「お花祭り」
5月6日(日)午後2時より 《法話:永長寺住職 近藤閑悠老師》
午後1時半より《落語:紙家がんぴ》

お花祭り(灌仏会)は、お釈迦様のお誕生日をお祝いする行事です。
私たちは皆、いのちの奥底に(仏性)を持っています。
ご縁を得て、いつかあなたが仏教徒としての自覚を持たれたら、その日があなたにとって仏様のお誕生日です。
そんな日を迎えられたら、どうそご自身の仏様のお誕生日をお祝いください。
心に染み入るお話と、縁起の良い美味しい甘茶をご用意してお待ちしております。
ご近所お誘い合わせてお参りください。

2018.4.1

当山の櫻木の蕾も心なしか膨らんできました、
参道には猩々袴が咲き始め漸く春の山野草の季節到来です。
新緑の中をフィトンチッドを浴びながら
八十八所巡拝と共に黒谷のお花見にお出かけください。
さて、春は躍動の月です、
始まりの時でもあります、
無尽の勇気をもって一歩々を大切に進めて頂きたいものです。
時には聖域の中に身を置き大自然の中で自己の浄化を促しながら、、、
御心をお運びください。

黒谷八十八ヵ所巡拝の心得

山門は世間と寺との結界です、一礼をして境内にお入りください。
観音堂に入りローソク・線香を立て参拝の御意思を報告して、
外にある杖(お大師様)と共に仏像前のお砂踏みをしながら巡拝して下さい。
般若心経又は六根清浄と唱えながら1番から順打ちして下さい。

※フィトンチッド:「植物」樹木から放出される物質で
健康だけではなく癒しや安らぎを与える効果が有ります。

2018.3.1

多くの雪と長い冬もようやく去り春の風を感じる今日この頃です。
今月はお涅槃会とお彼岸の月です、
“暑さ寒さも彼岸まで”の言葉通り雪解けが始まり蕗の薹が土の中から芽を出し始めています、
3メートルを超える積雪も半分になり大自然は春の準備へと着実に歩み始めています。
人智をはるかに超えたものにそっと耳を澄ませ目にみえぬものに対して畏敬の念を持ち、新しい息吹の声を聞いてみませんか。
黒谷観音では3月18日はひと月遅れのお涅槃会です、
近隣の皆様お誘い合わせてお参り下さい、参拝の皆様にお団子をお配りします。

涅槃会

お釈迦さまの入滅された日です、
滅・寂滅・円寂等と訳され、ニルバーナーとも云い煩悩の炎を吹き消すとの意味もあります、
日常の雑多に追われる心を少し休ませて静かに祈りの声に耳を傾けてみませんか。
涅槃図の解説も素晴らしい内容です。

冬来たりなば春遠からじ
イギリス詩人・シェリー

2018.2.1

今年はかってない厳しい冬となりました。
野鳥や動物たちに餌をあげる回数がこれ程に頻繁な年が無かったように思います。
自然の営みは人智では計り知れません!
なればこそ人間のみが出来る謙虚さ、慎ましさの心で大自然と向き合いたいものです。

節分会

昔は立春・立夏・立秋・立冬の前夜を節分と言っていましたが、後に特に立春の前夜のみに成りました。
陰陽道では冬から春の季節の変わり目に“陰の気と陽の気”が激しくせめぎあいして邪気を生じ災いをもたらすことから、
これを払う行事が出来たと言われています。
本年も「福は内、鬼は外」と、邪気を払い福を呼び込んで頂きたいものです。
生きとし生けるものが安泰で有ります様に安楽であります様に

過ぎゆく年・迎える新しい年を黒谷観音で
心耳を澄ませ本来の自身と向き合ってみませんか。

2017.12.31

12月31日 12時より除夜の鐘をつき初めると共に、
かがり火で暖まりながら、甘酒をお召し上がりください。
※31日、1日、2日は、「茶処」で甘酒のお接待をしています。ぜひお召し上がりください。
1月1日 10時から読経が始まり、参拝の方を無病息災を祈念いたします。
なお、特別祈願も受け付けておりますのでお申し込みください。

黒谷観音年末大掃除ボランティア募集

2017.11.24

12月17日(日)に黒谷観音年末大掃除を行うにあたり、
ボランティアでご協力いただける方を募集しています。
時間は午前9時から正午まで、粗飯ですが昼食が出ます。
内容は境内掃除・堂内掃除・ガラス拭きなどを予定しております。

お問い合わせ

〒912-0075 福井県大野市下黒谷18-52

tel. 0779-66-0325